ペイントリムーバーを使って(ハクリ材)ペイントをはがす。一段目の自家製アホ塗装がはげてくる。
 しかしオリジナルペイントはかなり手ごわく、15、6枚のサンドペーパーをゴミ箱行きにする。
 ずいぶん腕に筋肉がついたような気がする。

 ネックジョイント部裏の検印スタンプは「41.1.21」となっている。当年とって40歳のギターなわけだ。
 塗装に厚みのあることもあり、この部分だけははがさずにおいた。このギターのアイデンティティーである。
 ここまでの工程で気がついたことは、当時のグヤトーン社の塗装技術は家具等の塗装に準ずるものなのではないかと思った。やたらと、との粉を使うのだ。ネックに反りがないことを疑問に思っていたが、なんとなくわかったような気がする。はがしただけで採用にしようと思ったが、一応ごく薄くクリアラッカーを吹き付けることにした。

 交換するブリッジユニットはラッキーなことにジャンクパーツ店でほぼ新品を手に入れていたためコレを採用することにした。
 グレッチのように弦間調節のできるローラーブリッジがついているタイプである。
 神田、星野あたりの放出品だと思ったが、この手のローラーブリッジタイプは昔のテスコギターによく見られるタイプの部品であり、ブリッジプレート、アームユニットが一体になったタイプのこのブリッジはおそらく海外輸出用ギターに採用されていたものでは、と推測する。要は、ビグスビーに代表されるバネ式トレモロユニットである。
 なにしろ弦間調節ができるのはありがたく、ポイントの高いところであろう。オリジナルはバネ一本式だったが、こちらについてはバネ二本式である。
 この時代のジャパンビンテージはほぼ構造が同じなので、かなり見た目の違うこのブリッジユニットをマウントするためにボディにザグリを入れることは入れたが、簡単な作業で済んだ。オリジナルと同じ、六本のスクリューで固定する。

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